みなさん、こんにちは。
清水です。
今日は、小麦グルテンについて。
飼い主様から受ける質問、不安で多いのが、この小麦に関すること。
私自身、ネットを徘徊していると、好物のパンを食べることが不安になってしまうような情報に多く出会い、飼い主様が心配されるのも納得です。
今回、より安心できる情報を提供したく、三日三晩、論文読みまくりました!
少し言い過ぎました。
でも、3日目にはグルテンの夢まで見てしまい、安心を与えるどころか、自分が不安に陥ってしまうという惨事!!
不安になる原因がひとつわかりました。
読み過ぎです。
世の中にはごまんとわんにゃんがいて、ごまんと小麦入りのフードがあります。
右を見ても、左を見ても、小麦を食べてケロッとしているわんにゃんがたくさんいます。
食事に関しては、大丈夫という保証は難しいと感じています。
逆に、不安をあおるのは簡単です。
製品の販売促進のためでしょうか?ネット記事を作成しやすいからでしょうか?
小麦は危険という情報にたくさん出会えます。
となると、飼い主様が小麦と記載のあるフード、またはグルテンフリーと記載のあるフードとどちらを選んだらいいのか、悩まれるのも仕方がありません。
人間では、このグルテンに関する代表的な病気が、セリアック病という腸の細胞が壊れてしまう自己免疫疾患です。
犬では、小麦グルテンに対して反応を起こしてしまうことがあるアイリッシュセッターの報告があります。
正常なアイリッシュセッターと比較して、腸でどのような変化が生じるのか研究されています。
アイリッシュセッターのグルテン感受性腸症は、遺伝がかかわっているようです。
アイリッシュセッターで治りにくい下痢があれば、グルテンフリーにしてみるのは、方法かもしれません。
アイリッシュセッター?
今まで2頭しか診察したことありません。
茶色い大きな犬です。
診察台に載せると、見下ろされます。ガオー。ふたりともいいこでした。
別の論文では、食事のタンパク質源として小麦グルテンを用いた研究があり、犬の消化性はいいと記載されていました。
では、犬に小麦を与えないほうが良いのか?
現在のところ、明らかに小麦を食べてアレルギーなど不調を示すことがなければ、問題ないと考えています。
ですが、小麦に対する悪評をとても信じていたり、小麦を与えることで不安でいっぱいの飼い主様が、無理に小麦入りのフードを使用する必要はありません。
今は、そのような飼い主様をターゲットとした、小麦を含まない製品もたくさんあります。
また、小麦の使用が不安な場合の手作り食で、「麩」の使用はお控えください。
「麩」は、小麦グルテンでできています。
フード原料に対する不安やフード選びでお困りの飼い主様、フードの選び方をより詳しくお伝え致します。
みなさまのわんちゃんねこちゃんに合ったフード探し、ご相談ください。
清水