みなさん、こんにちは。
清水です。
今日はタウリンについて。
タウリンは、アミノ酸と少し似た構造の物質ですが、アミノ酸の定義であるアミノ基とカルボキシル基をもつ化合物と異なり、カルボキシル基を持ちません。
タウリンは、ペットフードの基準であるAAFCO養分基準では、猫で基準値の定められている栄養素です。
猫は、このタウリンが不足することによって、拡張型心筋症という心臓病や、中心性網膜変性という失明してしまう目の病気になります。
犬は、猫と異なり必須栄養素ではないため(合成できるため)、基準値は定められていませんが、タウリンと心臓病が関連することが疑われる報告もあり、同様の欠乏症が心配されます。
私自身は、犬の胆嚢の病気とタウリンがいまだに気になっていますが、、、。
この猫のタウリンの基準値を、食材(原料)のみで満たすことは難しいため、市販のペットフードにはタウリンが添加されることが多く、猫の手作り食でもタウリンを添加して与えている飼い主様もいます。
また、タウリンは、ドライフードと缶詰フードという加工法の違いでも、基準値が異なります。
では、手作り食は?
タウリンの必要量は、もっと低いかもしれませんし、逆に高いかもしれません。
すべての栄養素の基準値に関して、手作り食の場合は・・・と考えてしまうことは多々ありますが、タウリンは特に気になります。
タウリンが足りているかどうかのチェックは、血中のタウリン濃度を測定することが推奨されていますが、残念ながら、検査機関がありません。
犬猫でのこの測定は、大学などの研究機関になります。
人のタウリンを測定する検査会社では、検査費用はうん万円かかるようです。
犬猫の血中のタウリン値が気になる各動物病院の先生方、飼い主様いませんか?
市販ペットフードを食べていても、その原料や加工方法、犬猫の体質によっては、タウリンが不足している可能性があります。
タウリンを添加していない手作り食でも、タウリンが全く不足していない可能性もあります。
拡張型心筋症や中心性網膜変性の原因を調べる、あるいは改善を期待して、タウリンを測定する意味は大きいと思います。
犬猫のタウリンに関して気になる獣医師の皆様、飼い主の皆様、ご連絡ください。
よろしくお願いします。
清水