みなさん、こんにちは。
清水です。
今日は、犬猫の手作り食のためにAAFCO養分基準を使う時の計算方法についてです。
AAFCO養分基準は、犬猫の総合栄養食の基準です。
ペットフードの表示に関する公正競争規約では、総合栄養食を証明する基準として、分析試験によって栄養基準を満たすこと、または給与試験プロトコールをクリアすることが定められています。
今日は、この栄養基準の計算方法の第1回目です。
AAFCOの本には、この栄養基準は、DMあたりの表とエネルギーあたりの表が記載されています。
以下は、DM(DRY MATTER、乾物、乾燥重量)あたりの表の一部です。
AAFCO DOG FOOD NUTRIENT PROFILES BASED ON DRY MATTER
この表の注釈には、このフードが4000 kcal ME/kg DMの場合と記載があります。
つまり、水分を除いたフード1 kgあたり、4000 kcalの代謝エネルギー量の場合です。
表の一番上の粗タンパク質(Crude Protein)の成犬の維持期の最小値(Adult Maintenance Minimum)は、18.0%です。
これは、DMで18.0%以上のタンパク質が含まれることを求めています。
水分を除いたフード重量の18%以上はタンパク質でなければなりません。
私は、この乾物あたりの表示が、はじめは、ちんぷんかんぷんでした。
エネルギーあたりの表示の方が、理解しやすいので、今でも好きです。
以下が、エネルギーあたりの表です。
AAFCO DOG FOOD NUTRIENT PROFILES BASED ON CALORIE CONTENT
同様に一番上の粗タンパク質の維持期の最小値を確認すると、45.0 g/1000 kcal MEとなっています。
これは、1000 kcalの代謝エネルギーあたり45 g以上のタンパク質を含むことを求めています。
つまり、あるワンちゃんの1日のエネルギー要求量を算出して、1000 kcalだった場合、このワンちゃんは、45 g以上のタンパク質が含まれる食事にしなくてはいけません。
ちなみに、先ほどのDMあたりの表では、18%以上のタンパク質が必要でした。
1 kg (1000 g)DMは、4000 kcalだったので、1000 kcalは、250 g DMです。
250 g DMの18%は、45 gです。
そう、同じですね。
どちらの表でも、1000 kcalあたり、45 g以上のタンパク質量になります。
エネルギー量とは、ザックリ言うと、「カロリー」です。熱量とも言います。
学生時代、これを「カロリー」と表現して注意されました。
また、上記の「1000 kcal(キロカロリー)」と「1000 cal(カロリー)」は、1000倍も違うので、ご注意ください。
なお、「1000 kcal(キロカロリー)」と「1000 Cal(カロリー)」は、同じだそうです。
何が違うかって、「cal」の小文字の「c」が大文字「C」になって「Cal」で、読み方は、どちらも「カロリー」だけど、「Cal」は「kcal」のことだそうです。
ひーーーっ!!
其の弐(その2)につづく・・・(その4まであるよ!)
計算方法でも、栄養のことでも、何でも、ご不明な点、わからない点がございましたら、遠慮なくご相談ください。
清水
2023/03/16追記
関連動画のお知らせ
「犬猫のエネルギー量(カロリー)の計算」について
カロリーの話が少し出ているので関連動画にしましたが、あまり関連していないかもしれません。ゴメンナサイ
栄養素量の計算や栄養管理に必要な内容を発信しています。
興味のある方はご覧ください。
参考
http://www.aafco.org/