みなさん、こんにちは。清水です。
今回は総合栄養食について。
総合栄養食とは、「栄養バランスのいい」市販のペットフードのことです。
ご存知の方にとっては、当たり前すぎる話ですね。
ペットフードの表示に関する公正競争規約では、「総合栄養食とは、毎日の主要な食事として給与することを目的とし、 当該ペットフード及び水のみで指定された成長段階における健康を維持できるような栄養的にバランスのとれたもの」と、定義されています。
ワンちゃんネコちゃんのフード選びでは、ラベルに「総合栄養食」の記載があることをご確認ください。
「一般食」や「おやつ」を通常の食事と選択することがないように、ご注意ください。
特に「一般食」は、名称やフードの見た目からは、毎日与える食事である「総合栄養食」と間違えやすいこともありますので、ご注意ください。
誤った食事を与え続けたことで、亜鉛不足による皮膚病になったワンちゃんの報告があります。
また、「療法食」は、動物病院で処方される病気になった犬猫のための食事です。
療法食ガイドラインでは、「療法食は、栄養成分の量や比率が調整又は特別な方法で製造され、食事療法において獣医師の診断・指導に基づき給与することを意図としたペットフード」とされています。
「療法食」は、「総合栄養食」のように、「栄養的にバランスのとれた」食事とは限りません。
定期的に獣医師の診察を受けたうえで、「療法食」の継続、変更、中止の指示を受けてください。
ということで、
「犬用のフードを与えています」という報告の「犬用のフード」が、「総合栄養食」なのか、ご確認ください。
「療法食」を購入する時は、その犬猫に適しているのか、獣医師の診断を受けてください。
大切なワンちゃん、猫ちゃんのために、食事の選択にご注意ください。
清水
引用
[1]公正取引委員会, 消費者庁. 2016. ペットフードの表示に関する公正競争規約. http://www.pffta.org/pdf/kotorikiyaku1122.pdf 2017年6月閲覧.
[2] 日本科学飼料協会. 2009. 飼い主のためのペットフード ・ ガイドライン. 環境省. https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide/pdf/full.pdf 2017年6月閲覧.
[3] 獣医療法食評価センター, 2016. 療法食ガイドライン. http://vdec.or.jp/guide.pdf 2017年6月閲覧.
[4]清水裕子, 横山真緒, 清水栄治, 永田雅彦. 2009. ペットショップ自家製ドライフードにより生じたジェネリック・ドッグフード皮膚症の犬の 1 例. 獣医臨床皮膚科, 15: 201-205.