みなさん、こんにちは。清水です。
今回は、市販ペットフードの品質基準であるAAFCO養分基準の改定についてです。
総合栄養食の基準として採用されているAAFCO養分基準は、昨年度(2016年)、大きく改定されました。
主に、NRC飼養標準を基に改定されたため、AAFCO養分基準(2016)の最小値は、NRC飼養標準のRA(Recommended Allowance, 推奨量)に近い値となりました。
特に、ミネラルで多くの最小値が減少しました。
総合栄養食の品質基準であるAAFCO養分基準(1997)のエネルギーあたりの亜鉛やヨウ素の最小値は、AAFCO養分基準(2016)の1.7倍であり、鉄は2.3倍も高い値でした。
当院では、AAFCO養分基準(2016)に基づいて、栄養素量を算出しています。
NRCに基づいて算出すべきとの意見もありますが、手作り食に用いられる食材や、NRC飼養標準とAAFCO養分基準の基準値、基準項目を比較、考慮した結果、現在は改定後のAAFCO養分基準(2016)を用いています。
犬、猫の手作り食のための基準があるといいですね。
清水
引用
[1] National Research Council. 2006. Nutrient Requirements of Dogs and Cats. National Academy Press, Washington, DC.
[2] Association of American Feed Control Officials. 2016. AAFCO. Official Publication, AAFCO, Illinois.
[3] 公正取引委員会. 2005. ペットフードの表示に関する公正競争規約. www.yakujihou.com/content/pdf/3-P.pdf 2017年4月閲覧